「縁」を語る
2026.03.13 NEW
こんにちは、庭山です。
3月に入ったら急に寒くなりましたね。
2月が暖かかったせいで尚更寒く感じています。
そして花粉の季節、これからピークになってくるようで
花粉症の方にとってしばらくは、つらい時期になりますね。
年度末という事もあり
今日は少しだけ、私の家づくりの原点でもある「縁」を語ろうと思います。
今から40年ほど前、小学4年生の頃。
友達の家の上棟で餅まきがありました。
子どもだった私は、夢中で餅を拾いながら、
建ち上がったばかりの大きな家を見上げていました。
100坪近くある立派な家で、
まるでお城のように見えたのを覚えています。
そのとき屋根の上で動き回る大工さんたちの姿が、
とてもかっこよく見えました。
たしかあの頃から、いつか自分も大工になりたいと
思うようになっていたんだと思います。
それから40年。
そのお城の様なお宅に住んでいる友人は
今では数少ない左官職人として、
庭山建築事務所の協力業者の一員となっています。
そして40年前に上棟したその家は、
今では私が修繕などをさせていただいています。
さらに同じ敷地内には、
その友人のお子さんの新居も、
建てさせていただきました。
40年前に見上げていたあの家に、
今は自分が関わっている。
そしてこれからも関わり続けていく「縁」。
そう思うと、とても感慨深いものがあります。
私にとって家づくりとは、
単に建物をつくる仕事ではなく、
人の暮らしや地域の歴史をつくる
仕事だと今は感じています。
この世界に入ったとき、
私は一つ決めていたことがあります。
30歳までに独立する。(根拠はない)
見習いから始まり、下積みを経て、
会社員として13年間働きました。
大工の世界は厳しく、まさしく職人の世界。
総じて職人は言葉で説明が苦手な方が多い。
「見て覚えろ」それだけ。
しかも見習い時代は給料も安く、休みも少ない。
言いつけは絶対で自分の都合なんて言えない。
周りの見習いもどんどんフェードアウトして行く。
他の職種に付けば今の給料の何倍ももらえる。
そんな誘惑に、何度も心が折れそうになりました。
それでもこの仕事が好きだったから、
辞められないし、自分に嘘もつけない。
あの時、上棟を見上げていた少年に会わす顔もない。
ただひたすら大工としての腕を磨き続けました。
そして29歳のとき、満を持して独立しました。
しかし独立したといっても、
何もかも揃っていたわけではなく。
正直に言えば、
道具すらほとんど持っていませんでした。
そんなとき、不思議な「縁」がありまして。
ちょうど同じタイミングで工務店をたたむ方がいて、
「作業所にある道具を全部持っていっていい」
渡りに船。大工にとって道具は命です。
(いまでも大切に使わせて頂いている道具も沢山あります)
本当にこんなことがあるのかと思うほど
嬉しかったのを覚えています。
さらに大工としては欠かせない作業場も、
また別の友人でもある協力業者の方が、
善意で貸してくださいました。
仕事車も、友人の紹介で車屋さんを紹介してもらい、
お金の無い事を知って安く用意してもらえました。
振り返れば、
私一人の力で独立できたわけではありません。
多くの人の協力があって、今があります。
初心忘るべからず。
本当に感謝しかありません。
庭山建築事務所は、人の「縁」で始まった会社なのです。
独立後、最初はハウスメーカーや
リフォーム会社の下請けとして、
とにかく目の前の仕事をこなしました。
お客様にも元受け様にも迷惑はかけられない。
必死に食らいついてきた毎日でした。
そんな中、庭山建築事務所が元受けとして
初めての新築注文住宅。
まだ20代半ばの新婚のご夫婦でした。
当時ほとんど無名だった庭山建築事務所の
チラシを見て相談に来て頂きました。
「家づくりが全く分からない」
そう言いながら、土地探しから一緒に進めていきました。
無垢の床材を裸足で触ってみたり、
珪藻土の色を一緒に悩んだり、
素材を一つ一つ選びながら家づくりを進めました。
打合せが終わり、帰り際。
玄関の前でご主人が言った言葉があります。
「庭山さんに、全幅の信頼をしています。よろしくお願いします。」
と熱い眼差しとがっちり握手。
あの時の言葉、表情は今でも忘れられません。
嬉しさと同時に、身が引き締まる思いでした。
今では新しい家族も増えて、
訪問した際はいつも楽しそうにしておられる。
たった一枚のチラシからこんな素敵な「縁」が生まれました。
私が考える「いい家」とは、
住まう人の暮らしが良くなる家です。
新潟は猛暑、大雪、多湿に塩害。
地震に液状化。
全国でも有数の厳しい環境です。
地域の特性を知り尽くした地場工務店だからこそ
本物の提案が出来るのです。
庭山建築事務所では、
初回面談からお引渡しまで一貫して関わります。
そして自社職人による責任施工。
最初に話を聞いた人間が、最後まで責任を持つ。
その当たり前を大切にしています。
また私を、ここまで育ててくれた
新潟への恩返しとして、
この地で仕事をしているつもりです。
目指しているのは、
「困ったとき、庭山に相談しよう」
そう思ってもらえる会社です。
住まいは人生の土台です。
家族を守り、暮らしを支え、
思い出が積み重なる場所です。
その住まいをつくることは、
地域の未来をつくること。
地域に必要とされる会社へ。
そして信頼され続ける会社。
それが、私が目指すチーム庭山建築事務所です。
家づくりを通して、お客様から
「庭山さんにお願いして本当に良かった」
そう言っていただけることが、何よりの喜びであり
その言葉を頂けるよう、精進いたします。
そして新たな「縁」も築いていけたらと思います。
長くなりましたが、チーム庭山建築事務所を
どうぞよろしくお願いいたします。
